AIとの壁打ちで、自分でも気づいていなかった強みを言語化してみた📖
普段は開発者 兼 スクラムマスターとして働いている村上です。
AI活用というと、コード生成やドキュメント作成をイメージする方が多いと思います。今回は少し違う切り口で、AIとの対話を通じて自分自身の強みを言語化し、チームでの価値の出し方を見直した経験を紹介します。
「自分にとって当たり前」は他人にとっての強みかもしれない
キャリアの相談や人生相談、スキルの棚卸しなど、コード生成やドキュメント作成以外の場面でもAIとの対話を重ねてきました。今後どんなキャリアを歩みたいか、何が得意なのかといったテーマで、ひたすら壁打ちを続けていた時期があります。
対話を続けるうちに、AIが自分のことを自分以上に理解しているような感覚を覚えました。同時に、自分にとって当たり前だったことが、実は誰にでも自然にできることではないと気づき始めました。
関係者の意見を整理する、複数の意見をまとめる、本当に必要なものを見極める。無意識にやっていたこれらの行動を改めて言語化してみると、開発者としてコードを書くこと以外にも価値を出していたのかもしれない、という発見がありました。
婚活で身につけた「聞き方」が、仕事でも同じ効果を発揮していた
強みの正体がはっきり見えたのは、仕事以外の経験を振り返ったときでした。
婚活を始めた当初は、相手にどうやって出世したか、どんな仕事をしているかを尋ねてばかりでした。しかし、この聞き方では会話が広がりません。婚活の場で学んだのは、結果や肩書きではなく、相手の価値観や考え方に興味を持つことでした。なぜその選択をしたのか、何を大切にしているのか、どんな時にやりがいを感じるのか。聞き方を変えると、相手自身が見えるようになり、会話が一気に面白くなりました。
同じことを、仕事でも無意識に行っていました。問題が起きたときに何が起きたかだけでなく、なぜそうなったのか、誰が困っているのか、どんな前提で判断しているのかという物事の裏側を見ようとする。顧客との会話では要望の裏にある課題を探り、チーム運営では表面的な出来事の裏に認識のずれや期待値のずれがないかを確認する。成果物そのものより、人の考え方や意思決定の背景を理解することに、自然と関心を向けていたと分かりました。
価値の出し方は一つではない
自分の強みが見えてきた頃、私事の都合でしばらく現場を離れることになり、その間を引き継ぐ非常に優秀なスクラムマスターが参画しました。
その方は、1つのチームに入って動く自分とは異なり、複数チームの状況整理や関係者間の認識合わせ、組織全体の改善など、横断的な動きを担っていました。正直なところ、そのレベルの横断的な動きは今の自分にはまだできません。能力・経験ともに自分より上だと感じていましたが、数ヶ月ほどで案件を離れることになり、驚きました。
振り返ると、自分とその方では価値の出し方が違っていました。自分はチームに直接入り、困りごとを解決し、必要であれば実装も担う短期集中型の動き方をしています。一方その方は、チームへの直接介入よりも自走を促すことに重きを置き、長期的な改善を進めるタイプでした。どちらが正しいということではなく、価値の出し方の違いだったのだと思います。
この経験をきっかけに、以前上司から言われた「お客さんにいかに武器を持たせてあげられるかが、自分たちの仕事だ」という言葉を思い出しました。価値を出すとは、自分が答えを出すことだけではありません。相手が判断できるようにする、相手が前に進めるようにする、相手が成果を出せる状態を作る。そういう価値の出し方もあるのだと、今では捉えています。
AIは「作る」ためだけでなく「理解する」ためにも使える
ここまでの話は、AI活用というより自己分析の話に聞こえるかもしれません。しかし、これも一つの業務改善だと捉えています。AIが効率化したのは作業そのものではなく、自分自身を理解するプロセスだったからです。
自分の強みが分かると、力の入れどころも変わりました。以前はがむしゃらに何でも自分でやろうとしていましたが、今はチーム内の認識を揃える、話を整理する、意思決定を前に進めるといった、自分が価値を出しやすい領域に意識的に時間を使うようになりました。
AI活用というとコード生成やドキュメント作成、技術力といった話になりがちです。それはそれで重要ですが、AIは何かを作るだけでなく、自分自身を理解するためにも使えます。
まとめ
| 気づき | 内容 |
|---|---|
| 強みの発見 | 自分にとって「当たり前」の行動が、他人には価値になっていることがある |
| 気づきの入り口 | 仕事以外の経験(婚活・学生時代の経験など)を振り返ることでも見つかる |
| 価値の出し方 | 短期集中で直接解決するタイプも、長期的に自走を促すタイプも、どちらも正解 |
| AIの使い道 | コード生成・ドキュメント作成だけでなく、自己理解の壁打ち相手としても機能する |
強み探しは一度やって終わりではありません。人との対話で気づきを得て、AIとの壁打ちで整理し、また人と話す。このサイクルを続けることをおすすめします。もし最近モヤモヤしている、自分の強みが分からない、キャリアに迷っているという方は、一度AIとの壁打ちを試してみてはいかがでしょうか。

