
Claude on Amazon Bedrock とは?AWS で Claude を使う方法
Anthropic の Claude は、AWS の生成 AI サービスである Amazon Bedrock 経由でも使えます。請求を AWS にまとめられ、国内リージョンで推論を完結できるのが大きな特徴です。この記事では、AWS で Claude を使う方法を整理したうえで、Claude on Amazon Bedrock の特徴、使える範囲、組織で使うときの認証方式の選択肢を紹介します。
AWS で Claude を使う 3 つの方法
法人が Claude を使う経路は、Anthropic との直契約、AWS 経由、Google Cloud 経由に大きく分かれます。AWS 経由には、さらに選択肢が 3 つあります(2026 年 10 月時点)。
| 方法 | 運営 | 課金 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| Claude on Amazon Bedrock | AWS | トークン従量 | 国内リージョンで推論できる。IAM・CloudTrail など AWS の統制に乗る |
| Claude Platform on AWS | Anthropic(AWS 上で提供) | 従量 | Anthropic の API と同等の機能を AWS の契約で使える |
| Claude Enterprise in AWS Marketplace | Anthropic | 席課金と従量 | claude.ai の Web・モバイルを使える。SSO・SCIM を標準で備える |
どれを選ぶかは、次の 3 つの質問でおおむね絞り込めます。
- claude.ai の Web・モバイル版を社員にそのまま使わせたいか。使わせたいなら Claude Enterprise in AWS Marketplace
- 国内のデータレジデンシーや AWS のコンプライアンス認証が必須か。必須なら Claude on Amazon Bedrock
- Anthropic の API と同等の機能をそのまま使いたいか。使いたいなら Claude Platform on AWS、AWS の統制に乗せて管理することを優先するなら Claude on Amazon Bedrock
Claude on Amazon Bedrock の特徴
Claude on Amazon Bedrock は、Anthropic の Claude を AWS の Bedrock 経由で呼び出す形態です。Anthropic の API を直接使う場合と比べて、次の点が変わります。
- 請求: AWS の請求に統合されます。AWS の請求代行に載せれば、円建ての請求書払いにできます
- ガバナンス: IAM・VPC・CloudTrail といった既存の AWS の統制にそのまま乗ります
- 推論リージョン: 東京・大阪の国内リージョンで推論を完結できます
- 料金体系: 席課金がなく完全従量です。利用頻度の低い人が多い組織ほど、席課金との差が開きます
Claude on Amazon Bedrock で使える範囲
Bedrock 経由で使えるのは、Bedrock の API(InvokeModel / InvokeModelWithResponseStream)と、それを呼び出す Claude Code と Claude Desktop です。
一方で、claude.ai の Web・モバイル版は使えません。 Claude Code 標準の WebSearch ツールのように、Bedrock 経由では使えない機能もあります。利用者に何を提供したいかを先に決め、それが Bedrock 経由で使えるかを確認しておくと、導入後の食い違いを避けられます。
組織で使うときの認証方式
Bedrock で Claude Code を組織に配るとき、認証の仕組みは大きく 3 つから選びます。手軽さと、組織として管理できる範囲がトレードオフになります。
| 方式 | 導入の手軽さ | 利用者の識別 | ガバナンス | 運用で重いところ |
|---|---|---|---|---|
| Bedrock API キー | 高い | できない | 弱い | キーの管理・失効 |
| Guidance for Claude Code with Amazon Bedrock | 中(IdP 連携の構築が必要) | できる | 強い | 配布物と基盤の運用 |
| Claude Apps Gateway | 中 | できる | 最も強い | ゲートウェイの常駐運用 |
Bedrock API キー
いちばん手軽な方法で、個人の検証や PoC に向いています。一方で、キーそのものの管理と失効の運用が必要になり、誰が使ったかを識別できません。
Guidance for Claude Code with Amazon Bedrock(ccwb)
Guidance for Claude Code with Amazon Bedrock は AWS が公開しているガイダンスの実装で、ここでは ccwb と呼びます。Entra ID などの IdP で SSO し、AWS STS から一時クレデンシャルを取得して、credential-process で Claude Code に渡します。利用者の識別、クォータ、OpenTelemetry(OTLP)でのテレメトリ収集まで揃います。なお、リポジトリは現在メンテナンスモード(ベストエフォート)になっています。
Claude Apps Gateway
Claude Apps Gateway は Anthropic 製のセルフホスト型ゲートウェイで、Claude Code・Claude Desktop と Bedrock の間に立ちます。開発者は IdP で SSO し、クラウドの認証情報はゲートウェイだけが持ちます。IdP のグループ単位で、使えるモデル・設定・支出上限を強制できます。
前提として、プライベート IP でしか接続できない閉域網専用の構成です。端末からはダイレクトコネクトや VPN を経由する必要があり、ゲートウェイを常駐させる固定費もかかります(AWS 上の構成で月 $200 程度との試算があります)。
ccwb と Claude Apps Gateway は、次のように使い分けられます。
- ccwb が向く: 端末が社外ネットワークにもいる、常駐サーバーを持たずに始めたい
- Claude Apps Gateway が向く: 認証情報を端末に一切出したくない、ポリシーと支出上限をサーバー側で強制したい、Claude Desktop まで含めて統制したい
どちらも、claude.ai のような Web UI は提供しません。
まとめ
Claude on Amazon Bedrock は、請求を AWS にまとめ、既存の AWS の統制と国内リージョン推論をそのまま使える選択肢です。claude.ai の Web・モバイル版が使えないなどの制約もあるため、利用者に何を提供したいかと、認証をどこまで統制したいかを先に決めてから方式を選ぶのがおすすめです。
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