
Claude Code をローカルからクラウドセッションに移した話
提案書やデモを作る Claude Code のセッションを、ローカルの VS Code から Claude Desktop の クラウドセッション に移しました。顧客訪問のたびに PC を閉じて処理が止まっていた状態が解消し、移動時間にも作業が進むようになっています。候補を 4 つ比べて落とした理由と、今の使い方、まだ足りない点をまとめます。
移動のたびに Claude Code が止まっていた
プリセールスとして、営業から案件の技術的な相談を受け、提案書やデモを作り、受注したらアサインされたエンジニアへ引き継ぐ、という流れで仕事をしています。提案書とデモは、提案用の資料をまとめた社内リポジトリを参照しながら Claude Code で作っています。
作業環境はずっと PC のローカルで VS Code + Claude Code でした。Markdown も HTML もその場で開いて確認できるので、環境そのものに不満はありませんでした。
困ったのは移動です。顧客訪問が多く、Claude Code に提案書の作成を走らせたまま PC を閉じてカバンに入れると、その時点で処理が止まります。戻って PC を開くと中断していて、やり直しになる。これが何度も起きました。
そこで、移行先に求める条件を優先順に決めました。
| 優先度 | 条件 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | PC を閉じても処理が動き続ける | 移動中に止まるのが一番の問題だった |
| 2 | スマホで結果を見て次の指示を出せる | 移動中は意外と手が空くので、その場で次を投げたい |
| 3(欲を言えば) | pptx や xlsx も確認できる | 提案書はオフィス系ファイルで出すことが多い |
検討した候補と見送った理由
候補は 4 つ検討し、最終的に残ったのはクラウドセッションだけでした。クラウドでエージェントを動かせるサービスは数多くありますが、業務で使うため、利用者が多く運用面で安心できる Cursor と GitHub のサービスに絞っています。以下は 2026 年 10 月時点で、私たちの用途に照らして判断した結果です。
| 候補 | 見送った理由 |
|---|---|
| Remote Control | 実行は自分の PC 上なので、PC を閉じると止まる |
| Cursor Cloud Agents | Cursor 側のプランでの利用が前提で、契約中の Claude のサブスクリプションを使えない |
| GitHub Codespaces | アイドルが続くと画面が閉じ、操作の反応も毎日使うには気になった |
| 仮想サーバー | SSH と CLI での操作になり、作った提案書をその場で確認しにくい |
Remote Control は PC が起きている前提
Remote Control は、PC で動いている Claude Code のセッションをスマホやブラウザから操作できる機能です。スマホから指示を出せる点は条件 2 に合っていました。
ただし、スマホとの間で同期されるのは会話で、コードの実行やファイルへのアクセスはローカルの PC 上で行われます。公式ドキュメント にも、Remote Control で操作する場合はマシンを起動したまま Claude Code を動かしておく必要があると書かれています。「PC を閉じても動く」が最優先の条件だった ので、ここで候補から外しました。机からソファに移るような、PC の電源が入ったままの場面で使う機能だと捉えています。
Cursor Cloud Agents は機能面では条件を満たしていた
Cursor の Cloud Agents は、ブラウザやスマホから Cursor のエージェントをクラウドで実行できる機能です。PC を閉じても動き、スマホから指示も出せるので、条件 1 と 2 は満たしていました。
見送ったのは費用の構造が理由です。利用には Cursor 側のプランが前提で、すでに契約している Claude のサブスクリプションを持ち込めません。提案用のリポジトリにある CLAUDE.md やスキルも Claude Code を前提に組んでいるため、二重に費用を払って乗り換える理由が見つかりませんでした。
GitHub Codespaces は本命に近かった
GitHub Codespaces はブラウザで VS Code がそのまま使えるので、ローカルの環境に一番近く、本命と考えていました。
試してみて引っかかったのは 2 点です。1 つは、アイドルが続くと画面が閉じていることでした。移動中に放置して戻ると閉じているので、「動き続けていてほしい」用途と合いません。もう 1 つは操作の反応で、ローカルの VS Code に慣れた手には少し遅く感じました。どちらも致命的ではありませんが、毎日使う道具なので見送りました。
仮想サーバーは成果物を眺められない
自分で仮想サーバーを契約して Claude Code を動かす案も検討しました。調べた範囲では接続は SSH、操作は CLI になり、指示は出せても、Markdown は文字のまま読むしかなく、pptx は確認できません。
画面をスクラッチで作る選択肢もありますが、手間に見合わないと判断しました。処理が動くかどうかより、作った成果物をその場で確認できるか を重視した結果です。
Claude Desktop のクラウドセッションに決めた
最終的に選んだのは、Claude Desktop アプリの Code タブで使えるクラウドセッションです。セッションを始めるときに Local の代わりに Cloud を選ぶだけで、Anthropic のクラウド上でセッションが動きます。
決め手は次の 4 点でした。
- PC を閉じても動き続ける: クラウド上で動くので、PC を閉じても処理は止まりません。スマホの Claude アプリの Code タブから同じセッションを開いて、そのままやり取りを続けられます
- Google Drive と連携できる: 成果物をオフィス系ファイルのまま Drive に格納でき、ファイルの修正もできます
- 追加費用がかからない: 今の Claude のサブスクリプションのまま使えています。Cursor を見送った理由の裏返しです
- UI の更新が早い: 使っている間にも足りない点が埋まっていきました
立ち上げ時に特定の設定を仕込みたい場合は、クラウド環境のセットアップスクリプト で用意できます。利用できるプランや組織の設定は、公式ドキュメント で確認してください。
1 日の使い方
今は、PC で指示を出し、移動中はスマホで進め、成果物は Google Drive に置く、という流れで回しています。
| タイミング | 使う端末 | やること |
|---|---|---|
| 出発前 | PC | Desktop の Code タブで Cloud を選び、提案書やデモの作成を指示する |
| 移動中 | スマホ | 進捗を見て「ここを直して」「次はこれを」と指示を出す。PC はカバンの中 |
| 出力 | クラウド | 提案書やデモの成果物を、オフィス系ファイルのまま Google Drive に格納させる |
| 戻ってから | PC | 必要ならダウンロードして目視で確認し、仕上げる。GitHub でも確認できる |
一番変わったのは、移動中のステップが成り立つようになったことです。移動時間が、処理が止まっている時間から進んでいる時間に変わりました。
まだ一手間かかるファイル確認
条件 3 に挙げたファイルの確認は、まだ完全には満たせていません。
1 つは Markdown と HTML です。作った直後は開けますが、時間が経つとその場では開けなくなるため、都度ダウンロードするか、GitHub のリポジトリを見に行っています。もう 1 つはオフィス系ファイルで、pptx や xlsx は Claude Desktop 上でプレビューできず、ダウンロードして確認しています。
Claude Desktop のアップデートは速いので、このあたりは今後の改善に期待しています。
ローカルとクラウドの使い分けはやめた
移行した当初は、外出しない週はローカル、外出する週はクラウド、と使い分けるつもりでした。
この使い分けはやめました。今日はどちらで作業しているのか、あのファイルはどちらにあるのかを毎回考えるのが、地味に負担だったためです。今は すべてクラウドセッション で作業していて、どこにいても同じ手順で進められます。
まとめ
UI の使い勝手はローカルの VS Code のほうが上です。それでも、PC を閉じても止まらず、スマホで引き継げて、成果物を Drive にそのまま置けて、追加費用もかからない点を優先して、クラウドセッションに一本化しました。
移動の多い方は、まず 1 週間、クラウドセッションだけで仕事を回してみてください。使い分けを考えなくてよくなる楽さが、一番の効果だと感じています。Claude Code の Web 版とデスクトップ版の違いは Claude Code on the Web の紹介記事 にまとめています。
※ 本記事の内容は公開時点の情報です。サービスの名称・内容・料金は予告なく改訂されることがあります。




