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技術解説・Tips

Claude Code / Copilotの「教え直し」をなくす、self-improvementスキルを試してみました📖

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Takahiro Kamei

Claude CodeやGitHub Copilotなどのコーディングエージェントを日常的に使っていると、セッションが切れるたびに、あるいは日をまたぐたびに、同じ訂正を繰り返していないでしょうか。本記事では、そうした「教え直し」のコストを減らすサードパーティ製スキルを実際に使ってみた所感を紹介します。


背景・課題

AIエージェントとの会話は基本的にセッション単位で完結します。実装方針を訂正しても、その学びはセッションが終わると失われ、次回また同じ指摘をゼロからやり直すことになりがちです。

とくに影響が大きいのが、ドキュメント化されていない暗黙のルールや、プロジェクト固有の実装ルールが多いプロジェクトです。コードを読むだけでは分からないルールがある場合、途中からプロジェクトに加わったメンバーほど同じ訂正を何度も受けることになります。

self-improvementスキルとは

今回試したのは、pskoett/pskoett-ai-skills が公開している self-improvement という名前のサードパーティ製スキルです。失敗、ユーザーからの訂正、知識のギャップ、APIエラーといった内容を、ID・優先度などのメタデータを付けて構造化されたMarkdownファイル(.learnings/ERRORS.md、LEARNINGS.md、FEATURE_REQUESTS.md)に記録するスキルとされています。特別なデータベースや外部サービスは使わず、リポジトリ内にMarkdownファイルとして学びが蓄積されていく設計です。

広く適用できると判断された学びは、CLAUDE.md・AGENTS.md・.github/copilot-instructions.mdといったプロジェクトのメモリファイルへ昇格させる機能も持っており、「Pattern-Key」によるパターン追跡と再発回数の自動カウントによって、繰り返し起きている問題を検知する仕組みが用意されています。Claude CodeやCodexにはタスク完了後に学びの評価を自動でトリガーするフック連携があり、GitHub Copilotについては手動のワークフローが用意されているとのことです。

skills.sh上ではGitHubスター171、導入数1.1K超と表示されています(記事執筆時点)。

想定される利用者は次のような人・チームです。

  • Claude CodeやGitHub Copilotなど、AIエージェントを日常的に使っている
  • AGENTS.mdやCLAUDE.mdでエージェントの振る舞いを運用している
  • ドキュメント化されていない独自ルールが多いプロジェクトを抱えている

基本的な流れは以下の通りです。

  1. AIエージェントとの会話の中で「こう実装してほしい」といった訂正が入る
  2. 訂正内容が自動的に .learnings ディレクトリにMarkdownとして記録される
  3. 次回以降の会話では、その学びを踏まえた実装が行われる

さらに、同じ内容の訂正が繰り返し検知されると、その学びは自動的にCLAUDE.mdやAGENTS.mdに反映されます(今回試した範囲では、体感として3回程度の繰り返しで昇格しました)。CLAUDE.md/AGENTS.mdの内容はセッション起動時に毎回読み込まれるため、繰り返し指摘していた内容が「常時ルール」として定着する形になります。

メリットは大きく3つです。

メリット内容
学びが消えないセッションが切れても訂正内容が .learnings に残り続ける
共有が楽.learnings ディレクトリをGit管理するだけでチーム内に共有できる
勝手に育つ同じ訂正が繰り返されるとCLAUDE.md/AGENTS.mdに自動昇格し、常時ルール化される

導入手順

skills.sh に掲載されている導入コマンドはこちらです。

Bash
npx skills add https://github.com/pskoett/pskoett-ai-skills --skill self-improvement

導入後は .learnings ディレクトリ配下に学びが蓄積されていきます。チーム内で学びを共有したい場合は、このディレクトリをGitで管理すればそのまま共有できます。

使ってみた例

実際にAPIを追加する実装で試してみました。担当プロジェクトのデータベースには認可処理用のテーブルがあり、新しいAPIを追加する際は必ずこのテーブルにも登録する、というプロジェクト固有のルールがあります。AIが自律的に気づける類のルールではないため、これまでは実装のたびに同じ訂正を入れる必要がありました。

このスキルのLEARNINGS.mdにその学びが記録されたところ、次回の実装依頼からはテーブルへの登録も含めて実装され、訂正なしで完了しました。派手さのある変化ではありませんが、「同じ教え直しをしなくて済む」効果は体感として大きいものでした。

まだ分かっていないこと

導入から23日ほど試した範囲での所感のため、判断がついていない点もあります。

  • 何回同じパターンの訂正が検知されるとCLAUDE.md/AGENTS.mdへ昇格するのか、具体的な閾値は公開情報上では明記されていませんでした。今回は体感として3回程度でしたが、案件によって変わる可能性があります。
  • 「広く適用できる」と判断される基準を、チームやプロジェクト単位でカスタマイズできるかどうかも未確認です。訂正の中にはチーム全員に有効とは限らないものもあるため、運用としては「チームに広げたくない訂正は.learningsをGit管理する際にプッシュしない」といった人の目によるフィルタが一手間必要になりそうです。

まとめ

項目内容
スキル名self-improvement(pskoett/pskoett-ai-skills)
何をするスキルかAIエージェントとの会話で生まれた学びを .learnings ディレクトリに自動記録し、繰り返し検知された学びをCLAUDE.md/AGENTS.mdに昇格させる
向いているチームドキュメント化されていない独自ルールが多いプロジェクト・チーム
現在のステータス導入から23日ほど。実プロジェクトで使えるか検証中

まずは手元やチームの一プロジェクトで試してみて、効果がありそうであれば適用範囲を広げていく、という進め方が良さそうです。社内でもAIエージェント活用の改善を継続的に進めています。同様の取り組みにご興味があれば、お気軽にKDDIアイレットへご相談ください。