
gaipack 1周年サイトをAIと作った5週間の舞台裏
gaipack は 2026 年 10 月 15 日に提供開始から 1 周年を迎えました。この日に公開した特設ページ、トップページの周年演出、記念壁紙は、どれも AI と一緒に作っています。案が出てから公開まで 5 週間、私が Claude Code に打ったプロンプトは 31 回でした。なぜそれで足りたのかを、作った順に書いていきます。
1 周年で公開したもの
先に、10 月 15 日に公開したものを紹介します。詳しくは KDDIアイレットのプレスリリース をご覧ください。
20 サービス・3 階層への再編
2025 年 10 月に 15 種の AI 総合ソリューション群として始まった gaipack は、2026 年 6 月のブランド刷新で、20 サービスを AI 駆動開発・AI 活用基盤・AI 活用プロダクトの 3 階層に再編しました。この 1 年でいただいた AI 導入・活用のご相談は 100 件を超えています。
新パッケージ AIDD MVP StartDash
1 周年にあわせて AIDD MVP StartDash の提供を始めました。「生成 AI の企画はあるが、本格開発に投資してよいか判断できない」というご相談に応えて、3 ヶ月の MVP 構築の前に、1 ヶ月の PoC で「動くもの」を確かめられるようにした固定価格のパッケージです。
| 観点 | StartDash(新) | スタンダード |
|---|---|---|
| 目的 | 生成 AI 機能の実現性を確かめる | 事業判断に使える MVP を構築する |
| 期間 | スコープ決め 0.5〜1 ヶ月 + PoC 1 ヶ月 | 3 ヶ月(原則固定) |
| 価格 | 300〜400 万円(税抜)の固定価格。AWS 利用料は別途 | 個別お見積り |
AWS 上で構築し、本番も AWS で動かすことを想定しています。成果物は検証用の試作で、本開発に引き継げる形で納品します。なお、高度な安全性が求められるミッションクリティカルな領域は、対象外とさせていただく場合があります。詳しくは AIDD MVP StartDash のページ をご覧ください。
特設ページと MCP Server
1 周年特設ページ には 1 年の歩み、記念ムービー、記念壁紙を載せ、トップページには光が「1」を描く演出を入れました。10 月 13 日には、gaipack の公開情報を AI ツールから検索できる gaipack MCP Server も公開しています。
案から公開までの 5 週間
始まりは 9 月 8 日、社内の定例で StartDash の案が出たことでした。どうせなら周年で発表しようという話になり、サイトの改修もそこに乗せています。「AI」と書いたものは、作業そのものを AI にやってもらったところです。
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初版は 9 月 17 日の夜、最初の指示から 25 分で 1 本の Pull Request(PR)になりました。壁紙も同じ夜に作っています。
打ったプロンプトは 31 回
Claude Code のセッション記録から集計すると、打ったプロンプトは 31 回・約 1,900 字で、ほとんどが 1〜2 行でした。セッションが動いていた時間は 7 回で合計約 5.5 時間ですが、その間ずっと私が手を動かしていたわけではありません。
| 工程 | 今回 | 従来の目安(私の感覚値) |
|---|---|---|
| 特設ページとトップの改修 | 初版 25 分、調整はのべ約 3 時間 | デザインと実装で 2〜3 週間 |
| 記念壁紙 | 生成は 4 分 | デザイン依頼で 1 週間 |
| 周年アニメの取り込み | 50 分 | 1〜2 日 |
実際に打ったプロンプト
長いのは最初の 1 回だけです(誤字を直し、URL と社外に出せない行は省いています)。
gaipack 1 周年に向けたサイト改修をする
(進行スレッドの URL)
背景や狙いはここから読み取れる
最近のサイト更新から、告知していなかった更新を拾う。金額は載せない
あわせて、プレスリリースの原稿を Markdown で docs 配下に作る
これまでの gaipack のプレスリリースは cloudpack のサイトにあるので、確認してトーンを合わせる
2026 年 10 月 15 日が 1 周年なので、その日に公開する予定
あとは短い指示ばかりです。
PR も作ってよい
StartDash は 1 周年記念で発表する
レビューして
いや、これはあまり美しくない。背景に溶け込む感じにできないか?
光をもっと大きくして、見出しの裏まで回り込ませて
トップのバッジは「おかげさまで 1 周年」の一言だけでもよいのでは
出来がよいから、一緒にコミットしておこう
仕様書は書いていません。材料を渡して、出てきたものに注文を付けただけです。「美しくない」と言いながら、何が美しくないのかは自分でも説明していません。
短い指示で済んだ理由は、前提がリポジトリにあること
これで通じたのは、AI が読むべき前提をリポジトリに置いてあるからです。
- サービス定義書: 各サービスの価格・対象・対外的に言ってよい範囲。初版のセッションで AI は StartDash の定義書を 15 回読み直していましたが、私はプロンプトで一言も触れていません
- 規範ドキュメント: 見た目と作法を決めた DESIGN.md や AGENTS.md など。サイトで公開していて、考え方は DESIGN.md の解説記事 と AGENTS.md の解説記事 にまとめています
- スキルと自動チェック: PR の作り方などの手順はスキルにし、PR を出すと表記・型・テストを自動で確かめます
規範を読んでいるので、勝手に進めてほしくないところでは手を止めます。今回も「トップにセクションを足すときはブランドオーナーの確認が要る」という一文を拾って、PR に要確認と書いてきました。
壁紙と周年演出
壁紙は、Codex の画像生成で光の「1」だけを描かせ、ロゴと文字はあとから正式なデータを重ねました。
この壁紙を見たデザイナーのメンバーが「動かしたい」と言って、Claude でアニメーションを試作してくれました。それを受け取ってから 2 時間半でプレビューに載せたのが、いまのトップの演出です。以前なら、デザイナーの試作を開発側で作り直すだけで 1〜2 日は見ていました。
速さを決めたのは人の判断
振り返ると、待ち時間がほとんど出なかったのは、人が決めるべきことを先に決めていたからでした。
- gaipack の言葉と見た目: 規範に書いてあるので、合わないものは「美しくない」の一言で戻せた
- サービスの決めごと: 「金額は載せない」「StartDash は周年で発表する」がレビューで決まっていた
- OK を出すこと: 「PR も作ってよい」「一緒にコミットしておこう」。ここで私が迷えば、AI がいくら速くても止まる
私はこのサイトについてある程度自分で決められる立場なので、プレビューを見てその場でマージできます。方針を決める人と作る人が離れていたら、確認の往復だけで何日もかかったはずです。お客様との開発でも、決められる人が AI の近くにいるかどうかで速さが変わると思います。
このサイトは AIDD CMS で動いていて、PR を出せばプレビューの URL ができ、マージ 1 回で本番に出ます。
1 年で捨てたもの
この 1 年でいちばん多かった失敗は、作り込んだ仕組みが次のモデルでは不要になったことです。手順を組んでできるようにした作業が、次のバージョンでは一言頼むだけでできる、ということが何度もありました。
紹介資料もそうです。最初は Google スライドを手で更新していましたが、サイトと内容がずれていくのでやめて、リポジトリの内容から表示する Web スライド に移しました。
手間をかけたものほど、捨てるときは迷います。それでも捨てて作り直したほうが結局早かった、というのがこの 1 年の実感で、古いやり方を捨てる勇気はこれからも要りそうです。
AI に読ませる入口
この 1 年で、人が読む入口だけでなく、AI に読ませる入口も増やしてきました。
- llms.txt: サービス・事例・FAQ を AI 向けのテキストで公開
- 「生成 AI に聞く」ボタン: ChatGPT や Claude に gaipack の情報を渡して質問できる
- DESIGN.md: 参照させて作れば gaipack のトーン&マナーになる
- gaipack MCP Server: 普段の AI ツールから、公開済みの記事やサービス情報を出典付きで引ける
まとめ
gaipack 1 周年のサイトは、5 週間・31 回のプロンプトで作りました。手を動かしたのはほとんど AI で、私がやったのは前提を書いておくことと、出てきたものに OK を出すことでした。
同じ進め方をお客様のサイトで実現するのが AIDD CMS で、開発・運用の負荷を約 50% 減らした AI CMS の導入事例 も公開しています。生成 AI の企画はあるけれど投資に踏み切れない、という場合は、まず 1 ヶ月で動くものを確かめる AIDD MVP StartDash をご検討ください。お気軽にKDDIアイレットへお問い合わせください!
※ 本記事の内容は公開時点の情報です。サービスの名称・内容・料金は予告なく改訂されることがあります。





