
【gaipack Dojo】新卒2名の1か月成果発表レポート🥋
2026年8月28日、gaipack 本部の新卒育成プログラム「gaipack Dojo」の成果発表会をオンラインで開催しました。配属からおよそ1か月、新卒エンジニア2名が「gaipack Live の登壇準備自動化」をテーマに開発した仕組みと、発表で語られた学びをレポートします。
gaipack Dojo とは
gaipack Dojo は、gaipack 本部が新卒エンジニアの育成のために運営している1か月間のプログラムです。参加者は AI 駆動開発(AIDD)のやり方を実務レベルまで身につけることを目標に、テーマを決めて自分で開発し、期間の最後にその過程と結果を gaipack 本部のメンバーへ発表します。
名前とコンセプトは AWS の ANGEL Dojo から借りました。パートナー各社の若手が数か月チームで開発する取り組みで、あの形式を自社の新卒育成に持ち込んだものが gaipack Dojo です。座学中心の研修と違い、動くものを作って発表するところまでが本編です。今回は2026年7月末に配属された新卒エンジニア2名が参加しました。
テーマは gaipack Live の登壇準備自動化
社内では毎朝10時に技術情報を共有する場「gaipack Live」を設けています。登壇者は案件作業の合間に「探す・試す・まとめる」をこなす必要があり、この負担が登壇者不足の一因になっていました。2名が取り組んだのは、この登壇準備を AI エージェントに肩代わりさせる仕組みづくりです。
開発の途中経過は、参加者本人が書いた Managed Agents の運用コスト実測記事でも紹介しています。今回の成果発表は、その仕組みが完成形に到達した報告にあたります。
作ったものは3つの仕組み
成果物は、記事生成・スライド生成・ポータルサイトの3つです。技術スタックは Claude Code と、Claude Platform on AWS 上で動く Anthropic の Managed Agents、そして GitHub Actions の組み合わせで、AWS への認証はすべて OIDC による一時取得にして固定のアクセスキーを置かない構成になっています。全体は「起動」「生成」「公開」の3段で、commit が公開処理の引き金になる連鎖です。
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記事生成: 「選ぶ係」と「書く係」の2エージェント
Claude Code の新着リリース情報を AI に読ませ、その日いちばん新しい1件を実際に動かして確かめてから記事にします。エージェントは「選ぶ係」と「書く係」の2体に分かれていて、選ぶ係は候補から1件選ぶだけ、書く係が選ばれた1件を別スレッドで受け取って検証と執筆を行います。1回の実行はおよそ28分で、研修期間中に記事27本と、Claude Code 未経験者向けのかんたん版16本が生成されました。
判断の基準も作り込まれています。メジャー・マイナーの更新がない日は無理にパッチ版を拾わず0件で提出するのが正解という方針で、AI が正常に完走して0件と判断した場合は成功として扱います。1件を出すために基準を緩めない、という設計です。
もとは27サイトから最大5件を選ぶ設計でしたが、品質と鮮度の判断を確実にするため、発表時点では Claude Code 関連の3つの情報源から1日1件に絞っています。
スライド生成: Issue を立てるだけで登壇資料ができる
GitHub の Issue のタイトルを slides: で始めて題材の記事を書くだけで、30分枠の登壇スライドと発表原稿が生成されます。エンジニアでなくても依頼できる形です。AI を呼ぶ前に依頼者の権限と1日の利用上限を確認し、題材が見つからなければ課金前に処理を止めるガードも入っています。研修期間中に Marp 形式12本・Slidev 形式2本のスライドが生成され、PDF でのダウンロードにも対応しました。
ポータルサイト: ファイルを置けば一覧に載る
生成された記事とスライドは、社内向けのポータルサイトにまとまります。データベースは持たず、リポジトリにファイルを置くと走査で一覧データが自動生成される作りで、記事やスライドが増えても登録作業が発生しません。引き継ぐ人が追いやすいことを優先した設計です。
到達点は「作った」と「動いている」に分けて報告
3つの仕組みは、それぞれ違う完成度で発表日を迎えました。発表では、これを「作った(動くことは確認した)」と「動いている(毎日自動で回っている)」に分けて報告していました。全部できましたと言い切らず、どこまで自動で回っているかを正直に示す報告のしかたです。
| 仕組み | 発表時点の状態 |
|---|---|
| スライド生成 | 動いている。Issue を立てると人手なしで資料ができる |
| ポータルサイト | 動いている。生成物が増えるたびに自動で更新される |
| 記事生成 | 作った。手動実行では何度も成功しているが、毎朝の自動実行だけ止めている |
つまり、自動化に残っている切れ目は「記事生成を毎朝の自動実行に入れるかどうか」の1点だけです。ここが技術の問題ではないことも、発表でははっきり語られました。エージェントを1回動かすたびに AI 利用料が実費で発生するため、毎朝のスイッチを入れる前に、1回いくらかかるのかを実測で確かめていたのです。
読ませる対象を27サイト・最大5件から3情報源・1日1件へ絞った前後で、実測コストは次のように変わりました。
| 実行条件 | 1回あたりの実測コスト |
|---|---|
| 絞り込み前(27サイト・最大5件) | $5.80〜$31.53(6回実測) |
| 現行(3情報源・1日1件) | $1.03〜$4.38(5回実測) |
現行条件の平均 $2.58 で平日20日動かすと、月およそ $52 の試算になります。開発初期の実測では1回 $15.53、月 $465 規模の見込みだったので、対象の絞り込みで実費を約1桁下げたことになります。残ったのは「月 $52 なら毎朝動かしてよいか」という判断だけで、2名はその判断材料を揃えたところで研修を終えました。
最終レポートには「定時実行の停止は消し忘れではない」と明記され、スイッチを入れる手順まで書き残されています。引き継いだ人が状況を誤解せず、判断ひとつで再開できる形です。
未経験スタートの1か月
2名とも実務プロダクトの開発はほぼ初めてで、質疑の時間には率直な苦労話が語られました。
- Git の push のやり方からつまずき、作業しながら失敗して覚えるのに時間がかかった
- AI エージェントを使った開発はお手本になる情報がまだ少なく、試行錯誤で進めるしかなかった
- エージェントを動かすたびに課金が発生するため、トークンをどう抑えるかを考え続けるのが難しかった
作業分担は1名がバックエンド、もう1名が UI まわりを担当し、手が回らないタスクは互いに引き取りながら進めたそうです。発表を聞いた先輩メンバーからは、1か月で MVP を決めて動き出したタスク管理と報告・連絡・相談の速さを称える声が続きました。
質疑の最後に「1か月楽しかったですか?」と聞かれた2人が、「できるようになることがものすごく多かったので、できた時が楽しかったです」と答えていたのが、このプログラムの成果をいちばんよく表していました👏
まとめ
- gaipack Dojo は、テーマ決めから開発、成果発表までを1か月でやり切る gaipack 本部の新卒育成プログラムです
- 参加した新卒エンジニア2名は gaipack Live の登壇準備自動化を開発し、スライド生成の自動稼働まで到達しました
- 記事生成は実測で1回 $1〜4 台まで実費を下げ、定時実行に進む判断材料を引き継ぎ資料に残して完走しました
2名はこのあと、それぞれの案件チームに合流します。gaipack では、AI 駆動開発を実務で身につける集中研修として AIDD キャンプを、開発チームへの伴走型の技術移転として AIDD インハウスを提供しています。新人育成や開発内製化をご検討の際は、お気軽にKDDIアイレットへお問い合わせください!
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